債務整理の相談方法・弁護士と司法書士の違い


どこに相談する?

債務整理の相談窓口としていちばん確実なのは弁護士です。
同じ弁護士でも、それぞれ得意分野がありますので、債務整理を積極的に受任している弁護士を選んでください。

具体的に心当たりの弁護士がいなければ、地元の弁護士会や法テラスの相談窓口を利用してください。
以前は30分5000円程度の相談料が必要な場合が多かったですが、最近は初回の相談は無料というところが増えています。

法テラス(日本司法支援センター):借金

借金専門 弁護士会法律相談センター
(東京の3つの弁護士会が共同で運営/都民でなくても相談可)

日弁連:全国の弁護士会検索

★近年、債務整理を扱う弁護士は増えていますが、それでも弁護士の少ない地方の弁護士会では、あまり債務整理に詳しくなかったり、積極的でない弁護士しかいない場合もあります。
地元で良い弁護士が見つからなかった場合は、少し足を伸ばすことになっても、東京や大阪など、なるべく大都市圏の弁護士会に相談してみてください。

★最近は一部の弁護士や司法書士が「過払い請求」に特化した受任をし、過払いが発生しない債務整理の受任を拒否したり、債務者とろくに面談もしないで過払い請求だけを行ったりしています。
依頼者の生活状況にあわせて、過払い金の有無に関わらず、すべての債務を整理しようとしない弁護士には委任しないことをおすすめします。
日弁連から弁護士向けに債務整理を扱う際の指針が作られていますので、弁護士選びの参考にしてください。
日弁連:債務整理事件処理に関する指針改正原文(PDF)
日弁連:債務整理事件処理に関する指針(PDF)

準備資料

相談に行く前に、以下の資料を準備しておくと、時間と相談費用をムダにすることなく、効率良く相談ができます。

現在の借入状況のメモ

●社名と住所
●現在の債務額
●最初の借入日(正確な日付がわからなくても記憶をたどって「何年何月ごろ」かは思い出しておいてください)
●最初の借入金額と利率
●現在の月々の返済額
●借入時の契約書(なくても何とかなります)

現在の収入(手取り)

現在の生活費

「切り詰めたらここまで減らせる」というものではなく、今現在の毎月の支出です

自分はどうしたいのか

もう「破産」したいと思っているのか、なんとか返済したいと思っているのか

月々の返済可能額(なんとか返済したいと思っている場合)

★これが一番重要な情報です。
収入から生活費を引いたものが「返済可能額」となりますが、急な冠婚葬祭などの出費も考えた上で、何があっても返済して行ける確実な金額を算出して下さい。

その他不安に思っていること、聞いておきたいこと

メモにしておいた方が、後で「聞き忘れた」ということがなくなるので安心です。

司法書士への委任

「簡裁代理権」を持つ認定司法書士(後述)への委任も、個人の債務整理なら弁護士に委任するのと違いはほとんどありません。

上記「法テラス」は、弁護士だけでなく司法書士もいる相談機関です。
地元の司法書士を探したい場合は下記から探してみてください。

日本司法書士会連合会:全国司法書士会一覧

認定司法書士とは?(司法書士と弁護士の違い)

本来の司法書士の業務は、法務局への登記書類や、訴状など裁判所への提出書類の作成です。
この能力を生かして、一部の司法書士が以前から債務整理にも取り組んでいました。
しかし、弁護士のような「代理権」がないため、受任通知を出して督促を止めたり、裁判所の審問に同席することはできませんでした。

これを受け、2003年4月にガイドラインが見直され、一定の研修を受けて「簡裁代理権」を得た司法書士には、従来の破産や個人再生の申立書類作成業務に加えて、以下のような権限が認められました。

●司法書士にも代理権がある
(司法書士の受任通知で本人への督促が止められる)
●特定調停に代理人として出席できる
(地裁での代理権はありませんので、破産や個人再生での役割はあくまで「書類の作成を代行する人」です)
●債務者の代理人となって、任意整理を行える
(ただし、司法書士が受任できる範囲は「得られる利益が債権者1社につき140万円まで」と定められています。
「得られる利益」とは、利息の引き直しによって、減額したり、過払いで戻ってくる金額の合計です。
債務額が多く、長期間高利で借りていた等で、140万円以上の減額・過払いが見込める場合の任意整理は、弁護士でないと受任できません)

最近は、認定司法書士が積極的に債務整理案件を受任するようになってきていますので、任意整理や特定調停、資産や免責不許可事由のない自己破産については、司法書士への委任も考えてみてください。

★個人再生や、資産があって「管財事件」になるような破産の場合は、弁護士に委任するのが無難だと思います。
特に個人再生では、弁護士がついていないと、別途「再生委員」の費用が発生する場合もあり、司法書士よりも、費用が割高になってしまう場合もあります。

★事業系の債務を抱えている場合は、金額の大小に関らず、弁護士への委任をお勧めします。特に商工ローン系の債務がある場合は、裁判も覚悟しなくてはならない場合も多く、地裁・高裁でも代理人を勤められる弁護士でないと、手に負えなくなるケースがほとんどです。

弁護士・司法書士以外の相談窓口について

法的に「代理人」になれるのは弁護士と認定司法書士だけです。
行政書士やファイナンシャルプランナーなどは、整理方法のアドバイスはしてくれても、債権者との交渉や手続きは行えません。

NPOや自治体などが相談窓口を設けている場合もありますが、結局弁護士を紹介してくれる、という場合が多いようです。

「貸金業組合」「貸金業協会」はその名の通りお金を貸している業者の団体です。
したがって、「債務整理」とは言いますが、現在の債務額が減るようなことは期待できません。単に今ある借金を分割し直してくれる程度だと思ってください。

弁護士の中には残念ながら金融業者と提携して儲けようとする人もいます。決して金融業者から弁護士の紹介を受けないでください。

★特に最近は、債務者支援のボランティア団体を名乗り、「債務整理をしてあげる」「弁護士を紹介する」などと言って、費用を騙し取る詐欺事件も急増しています。詐欺かどうかを見分ける自信がない人は、最寄の弁護士会に相談されることを、強くお奨めします。